Cinema memo 2010 (1)
今年観た映画、半年分メモ。
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- ゆれる (2006年/日本/119分)
- 監督:西川美和 出演:オダギリジョー、香川照之
- ディア・ドクター (2009年/日本/127分)
- 監督:西川美和 出演:笑福亭鶴瓶、八千草薫
西川美和監督二本立て。
ゆれるは藪の中みたいな話なんかなーと思ってたけど、あーこういう感じかーと。
いや結局良く分かんなかったんだけど。。。ちょっと考えるくらいが文学的かなあと。
ディア・ドクターは、そのへん比べると少しオチとか蛇足な感じ。
村社会の怖さというか閉鎖性みたいなのもファンタジーっぽくするよりは泥臭く突っ込んで描くほうが好きかな。
- アバター 【AVATAR】 (2009年/アメリカ/162分)
- 監督:ジェームズ・キャメロン 出演:サム・ワーシントン
アトラクション映画。っていうかアトラクション!
比べるとすれば映画じゃなくてディズニーランドだろう。
都内近郊ではIMAXシアターは川崎の1館のみ、吹き替えは1日1回のみ、という極めて限られた条件に絞り込まれることになったためか、当日は昔の友達と偶然会ってびっくりしたけど、ああお互いこの条件なら出会うのもそれなりに偶然じゃないかもなあって思った。席もほぼ真ん中、すぐ近くだった。
で、肝心の本編はというと、
ふだん映画観てるとふっと一息ついたときにわりと時間配分を確認したりするんだけど、約3時間の本作ではだいたいきれいに3部構成になっていて、1時間で導入編、1時間で生活編、ときて、いよいよ決戦編だー!って思ったときに、うわ、まだ1時間もある!!っていうのがすごい嬉しかったなー。これが2時間映画だったら長くて30分だから、このバトルアトラクションにじゃんじゃんお金を注ぎ込むってのが贅沢すぎる。というかディズニーランドだったら何時間か待って10分弱とかだから、いかにすごいか。
ただ、数対数の戦争の描き方は好きだけど、最後の最後はお約束というかよくある大作ゲームくさく感じてしまった。
「さあ、○ボタンを連打しろ!」みたいなインジケーターが出てもおかしくない。心の中で連打連打。
まあそんなのはどうでもいいくらいお餅かった。
3Dっていうことで地味に感動したのが司令部の個人用の曲面モニタがけっこうでかい!これ、ほしい!って感じられたとこだなあ。あの大きさ把握感はきっと2Dじゃできない。
- プール (2009年/日本/96分)
- 監督:大森美香 出演:小林聡美、伽奈
監督は違うけど、小林聡美ともたいまさこが出てる食堂系の映画。
伽奈って初めて見たけど雰囲気がとても男の子みたいで、なんかその映像の異質感に始終釘付けになってしまった。
タイのゲストハウスで、のんびりと、まあ、何も起こらないけど、みんな各自なりのヘビィな何かを抱えていて、ちょっと触れ合う。
うーん、こんくらいの大げさじゃない話に弱いっていうか、機微が感じられて好きなんだよなあ。繊細な年頃の伽奈の視点。
バカンスに来てるくらいの気構えで観るとだいぶいいんじゃないかなと。こういうのはDVDじゃつらいかも。
劇中、小林聡美の弾き語りだけでいいなあと思えてしまう空気だった。
桜沢エリカの漫画が原作って書いてあったからそうなのかという気構えで観てたけど、元からあるんじゃなくて映画用に描き下ろしなのね。
堺雅人二本立て。
相変わらず堺雅人映画多い。
- 南極料理人 (2009年/日本/125分)
- 監督:沖田修一 出演:堺雅人
南極料理人は、エッセイ仕立てで、うーんなんかこういうエピソードならたぶん原作のほうが面白そうだなあという印象が強かったな・・。
食い物映画ということで、ほっかほっかの色鮮やかな料理を、バリッ!ムシャッ!モグモグゥッ!っと映像的に掻き立てるわけだけど、当然シメに言うべき「ンマイッ!」を言わないという演出。最初はあれっ言わなかったなくらいだけど、徹底して言わないのでそういう演出なんだなと少し引っ張られることに。
- クヒオ大佐 (2009年/日本/112分)
- 監督:吉田大八 出演:堺雅人、松雪泰子
クヒオ大佐は、実在した詐欺師、とはいえアバクネイルとは違って実際はぜんぜんスタイリッシュじゃないうさんくさいオッサンらしい。
そんなオッサンになぜ騙される? 騙されたいから。
という筋自体は描いてるけど、いかんせん堺雅人じゃあ若すぎるし悲哀と滑稽さが全く無い。普通に詐欺ればいいじゃない、って思っちゃう。
音楽流れる2シーンくらいだけPVっぽくて良かった。
あと現代日本人がファッションで敬礼するのはカッコ悪いからミリオタ以外禁止です!!!!!
ぐるりのこと。がすごい気に入ったので橋口亮輔監督3本立て。トーク付き。
ぐるり観たときは、監督自身がゲイでこの前3作もゲイ映画だってことは知らなかった。
トークのほうは業界への失望とか、淀川さんに見初められたときのこととか、渚のシンドバッドが撮ってて一番出演者の子たちと心に触れることができた作品であるとか。
- 二十才の微熱 (1993年/日本/114分)
- 監督:橋口亮輔 出演:袴田吉彦、片岡礼子、遠藤雅
二十才の微熱は、ゲイ描写とかちょっときつくて・・・、集中力のある1本目の上映で良かった。
片岡礼子の家族の押し売りシーンの長回しが良かったなあ。
- 渚のシンドバッド (1995年/日本/129分)
- 監督:橋口亮輔 出演:岡田義徳、草野康太、浜崎あゆみ
渚のシンドバッドは一気に予算が増えた感じで映像も綺麗で見やすい。
っていうか、浜崎あゆみって普通にアイドルしてて映画出てたんだ!ってところに今更ながら驚いてしまう。
浜崎あゆみがどうこう~って監督がトークしてたとき、あー、あのあゆと同名の役者さんが居るのかなあって聞いてたくらいで・・。
まあそんなあゆがカリスマたるゆえんがようやく分かったというか、こりゃすごい存在感だと納得。
これに長崎の抜群のロケーションが加わって、きらきらまぶしい青春映画。
浜崎あゆみを探しに男2人で鉄道乗って田舎に行く下りがとてもいい。
そういやこの頃、いまだ観てなかったポニョをテレビでようやく観たんだけど、あれも宗介とポニョが母を捜して船で旅立つ下りがすごい好きだった。ていうか自分的にポニョは圧倒的すぎてこれまでジブリ映画で一番好きなのはもののけ姫だったけど、ポニョはもうすごすぎた。ダントツだ。ちゃんと映画館で観てなかったのが悔やまれる。
- ハッシュ! (2001年/日本/135分)
- 監督:橋口亮輔 出演:田辺誠一、高橋和也、片岡礼子
この監督の作品は内容が想像しにくいタイトルが多いな・・と思っちゃうんだけど、これはHush, little baby(しーっ、ぼうや)って子守唄から来てるのね。
夫は要らないけど子供を生みたい女が、ゲイカップルに精子ちょうだいと頼みこむというぶっとんだ映画。
ぶっとんでるけど、ゲイということと相まって、すごく楽しい感じに。
シリアス極まるとコメディになるというか。現実的な修羅場の長回しも来るけど。
ケセラセラな調子と現実の見つめ具合がいい感じだった。
映画らしい映画ってなんだろうって思ったときに、橋口監督の作品はそういう感じのものに近いかなあって思う。あとで振り返ってみたときに1シーンいいなと思える画があればいいというか。あるいは間というか。
- 色即ぜねれいしょん (2009年/日本/114分)
- 監督:田口トモロヲ 出演:渡辺大知
色即~は、みうらじゅん原作の童貞映画。
もやもや、ギター、アバンチュール!
って、あんま、うーん。感じ入らなかったな。まずみうらじゅん読まないと・・・。
- 空気人形 (2009年/日本/116分)
- 監督:是枝裕和 出演:ペ・ドゥナ、ARATA
空気人形は予告編がすごく良くて、現実感なさげにメイド服でとてとて歩くペ・ドゥナの後ろ姿のショットはすごいなと是枝監督だしけっこう期待しちゃったんだけど・・・。
それだけにちょっと先走って業田良家の原作漫画読んじゃったりして。けどそれが裏目に。
いやー、やっぱこれは漫画の表現力のほうが圧倒的かな・・・。そう思っちゃうのはもったいないので、映画観るならこれからはなるべく原作を先に見ないようにしようって思った。
なんかペ・ドゥナの裸体描写がわりとしつこいくらい多くて、その度に思いっきり肉が詰まってます!って印象はどんどん膨らんでしまって。
設定的には、数千円の空気人形と数十万円のリアルドールを意図的に混同させていて、そうした肉感はリアルドールだからということなのか、原型師オダギリジョーを出すためだったりするんだろうけど。それだけに、いやーやっぱ空気の悲哀は全く中途半端なものに。
一方描かれる都会の悲哀は、群像劇で描くけれど、それもこれまた中途半端な。
極めつけはエヴァのおめでとうおめでとう演出で、現代にこれをやるのはいったい何故なのかと。あーでも原作的にはそういう時代感だけど。
ぶっころしまくりなクソったれ映画2作。
- 狼の死刑宣告 【DEATH SENTENCE】 (2007年/アメリカ/106分)
- 監督:ジェームズ・ワン 出演:ケヴィン・ベーコン
狼のほうは、序盤からぶっころしてやるテメーら!って感じなのかなって思ってたけど、そこはじっくりと、まっとうな家庭持ちな男が徐々に奪われ全てを失い復讐する過程が描かれていた。
けっこう見入ってしまったのは銃撃戦などよりも、ギャング連中に追われて立体駐車場に逃げ込むシーン。武器は無く、戦う意志もまだ明確に無く、できることは走って逃げるしかない状況で、ショットガン持ったギャングに追われてひたすら走る。立体駐車場は坂になってるわけだけど、坂に差し掛かるあたりで人間ただ走るだけでもほんとキツいよなあってすごく具体的に感じられた。ふだん映画のヒーローが走りまくっても疲れるとかわざわざ描写して伝えてくることってほとんど無いんじゃないかと思うけど、そこで疲れるからこそただの一個人なんだなあって。そのへんしっかり描いた上で復讐の狼に。
- イングロリアス・バスターズ 【INGLOURIOUS BASTERDS】 (2009年/アメリカ/152分)
- 監督:クエンティン・タランティーノ 出演:ブラッド・ピット
タランティーノのほうは毎度な感じの。
命を握り合って、さあ殺すか殺されるか殺すか殺されるかと緊張感の膨らましっぷりがすごい。そしてなんのひねりもなく膨らんだ風船をどんどん爆発させていく潔さ。
- なくもんか (2009年/日本/134分)
- 監督:水田伸生 出演:阿部サダヲ、竹内結子
ドン臭い人情モノかーと思いきや、竹内結子が出てきてからあれ?なんかわりと脚本にキレがある、って思ったらクドカンだった。だけどなんか急にエコとか言い出しちゃって話の雲行きが悪くなり、後半は沖縄ロケしたかっただけだろって感じの沖縄シーンは天気も良くなくてまったくどうにもこうにも。前半70点、後半0点で35点くらい。あとディア・ドクターでもそうだったけど、瑛太ってキャラがいまいちどうも・・・。
- 僕の初恋をキミに捧ぐ (2009年/日本/122分)
- 監督:新城毅彦 出演:井上真央、岡田将生
てっきりケータイ小説だと思ってて、こりゃ読むのも観るのも初めてだなーって半ば妙な期待してたんだけど、高校入学あたりで、あ、違うなって思って、同級生にいかにもなエキセントリックなキャラが出てきたところで、あ、そうかそうかこれはマンガ原作だ!って理解した。
それと同時に、キャラがどんどん頭の中で漫画化されていって、映像が次から次へとコマになって紙面になっていくのがすごい面白かった。あーここまでは何巻で、こういう絵柄で、こういうキャラで、こういうイベントあって、と、ほんともう勝手に想像でマンガを描き起こしていって、お話的には生かすも死なすも自由な手綱を握っていて引っ張り放題で便利。最終回は読者投票で決められそう。
あとは、実写化ということではテレビドラマとの違いってどういうところだろうなって。あるいは漫画原作のテレビドラマのチープさの本質はどこにあるのかと。なんかすっかり形式化されちゃってる気がしていて。エキセントリックな安いキャラ作りは映画でもやってるし、予算感はもちろんだけど、CMが入るかどうか、というあたりも重要なのかも。
- 愛のむきだし (2009年/日本/237分)
- 監督:園子温 出演:西島隆弘、満島ひかり、安藤サクラ
4時間近い園子温監督映画。
これ個人的に唯一惜しいのは、途中に10分休憩を挟むという形であったこと。
最初からガンガン飛ばしてむちゃくちゃ面白かったのに、途中で一息ついてすっかり落ち着いてしまった。区切りとしても単純に尺の都合上という場面だし、分けられてしまったのがもったいない気がする。ちょっと削れば3時間程度になりそうだし。
逆に、2部形式ということを強く捉えると、ラストシーンあたりの到達点がボーイズ・オン・ザ・ランを映画化したらこんな感じかなあって思えた(ボーイズ・オン・ザ・ランは第1部だけ映画化されてるけど!)。
ゆらゆら帝国の音楽もとてもよかった。
併映は以前見た空気人形。もういっぺん別の観方をしてみようとトライ。
板尾が冒頭シャンプー選んでるのは自分用じゃなくて人形用なんだなとか、人形は体温無いからお風呂であっためたり缶コーヒー持たせたりしてるんだなと、わりと初回で見落としていたことに気づいたので2回見るのも悪くないかもなあと。
板尾ついでに言えば、ペ・ドゥナと修羅場になって、「もー、そーゆーのめんどくさいからオマエにしたのに。」 って現実的なセリフを言ってしまうんだけど、これを言わせてしまうというか、言ってしまった時点でもはや人形じゃないめんどくさい女っていうか、いやただの人形じゃないわけだけど、人形設定自体を放棄してしまうというか、どうもなんかここの一線は微妙な気がして引っかかる。
太宰生誕100年映画と、松本清張の何作目だってくらいのドラマ化。
- ゼロの焦点 (2009年/日本/131分)
- 監督:犬童一心 出演:広末涼子、中谷美紀、木村多江
いまでこそフォーマット化されてるけど、犯人が崖で告白する崖ドラマの元ネタのゼロの焦点。
豪華3女優主演!って感じで真ん中に広末・・・。ヒロスエーーーッ! オクリビトーー!
始終まんまるい顔して、まんまるい目を見開くばかり。四角いデヴィッド・クルサードと結婚して子供作って映画化してほしい。
モノローグもちょっと・・・、話の雰囲気に合わなすぎてびっくり。
逆に中谷美紀は演技過剰というか、あーこんくらい味付けしないとドラマにならないんだなって見えてきちゃう始末。広末と並んでると演技しないのと演技しまくるのとどっちが正しいのか混乱する。
崖とか中谷美紀の魔王っぷりがもはやハリポタぽかった。
- ヴィヨンの妻~桜桃とタンポポ~ (2009年/日本/114分)
- 監督:根岸吉太郎 出演:松たか子、浅野忠信
開幕30分はまこと忠実に原作ヴィヨンの妻を再現。短編なのでそこからはいろいろな太宰作品を組み合わせて1本の話に仕立てていくと言う形だけどなかなかスムーズかな。松たか子もいい感じ。浅野忠信は確かにミステリアスだけど、心中しそうなキャラかなあ。こっちでは広末がまんまるメガネかけて愛人役として出てたけど、ああこのキャラならけっこういいじゃないか!
- クララ・シューマン 愛の協奏曲 【GELIEBTE CLARA】 (2008年/ドイツ、フランス、ハンガリー/109分)
- 監督:ヘルマ・サンダース=ブラームス 出演:マルティナ・ゲデック
監督の名にブラームスって入ってるのがすごい、とまあ音楽よく知らなくても名前は知ってるブラームス。
シューマン夫人と若きブラームスのゴシップ話って向こうの人からすればずっと馴染みのある話なんかなあって印象を抱きつつ観てた。日本だとなんだろう、歴史上の人物の、えー、沖田総司とか・・・?
まあそんな前提なので、へーそういう関係があったんですかくらいな観方しかできなかったけど、実際はあのゴシップ話のこういう解釈とかもどうでございましょ的な掘り下げ方なんだろなと。
- ココ・アヴァン・シャネル 【COCO AVANT CHANEL】 (2009年/フランス/110分)
- 監督:アンヌ・フォンテーヌ 出演:オドレイ・トトゥ
シャネルのほうは、なんか同時期に3本も映画化されたそうで、これがその1本。
他との住み分けなのかデザイナーとしての成功譚にはほとんど触れず、生い立ちとそのブランドの志しの芽生えというあたりを。って、うーん。理詰めで説明されないからああなるほどという感じは全くしない。分かんない・・・。去年見たサガンの伝記もそうだけど、そもそも良く知らないし。なら観るなって言うか、すみません・・・。まったくもう。
- インランド・エンパイア 【INLAND EMPIRE】 (2006年/アメリカ、ポーランド、フランス/180分)
- 監督:デヴィッド・リンチ 出演:ローラ・ダーン
- マルホランド・ドライブ 【MULHOLLAND DRIVE】 (2001年/アメリカ/146分)
- 監督:デヴィッド・リンチ 出演:ナオミ・ワッツ、ローラ・エレナ・ハリング
- ロスト・ハイウェイ 【LOST HIGHWAY】 (1997年/アメリカ/135分)
- 監督:デヴィッド・リンチ 出演:ビル・プルマン
デヴィッド・リンチ監督3本立て。
いやー、これを続けて観るのはきつい。。
暗くてゴゴゴゴ・・・・ってシーンが多くて、いきなりドッギャァーン!ギャーッ!って展開が多いこと。
インランド・エンパイアは集中力のある1本目で良かった。
マルホランドとロストハイウェイは一見謎めきつつも、一言解説されればすっきりと構造が理解できる作りだけど、インランド・エンパイアはそんなんじゃ片付かない感じ。
だけど一番面白かった。
裕木奈江のバリバリの日本語英語もこの役どころではすごくキャラ立ってる!撮影時35歳くらいだと思うけど、そう見えないのもすごい。東洋の神秘すぎる。
お話的には、ちょっと村上春樹のねじまき鳥みたいな話かなあ。
コールガールたちと指をぱちんぱちんと打ち鳴らして決着に臨むローラ・ダーンがかっこいい。
あとエンドロールも良かった。
マルホランド・ドライブの女2人シーンも楽しげで好き。
あとなんとなくKatie Herzigって女性シンガーのこの曲がなんかリンチ映画の雰囲気をイメージさせる気がして。
実際こんな曲出てこなかったと思うけど。
- バレンタインデー 【VALENTINE’S DAY】 (2010年/アメリカ/125分)
- 監督:ゲイリー・マーシャル 出演:ジェシカ・アルバ
タイトルどおりバレンタインデー1日間を描いたバレンタインデー公開の映画。
年齢やら人種やらをさまざまに群像組み合わせを描いてさあどれでもお目当ての役者さんをどうぞって感じでぬかりない。
1日って限定するところも分かりやすくて観やすいなあ。
ジュリア・ロバーツは枠外という立ち位置だけどそれだけにさすがの存在感でステキ。
- かいじゅうたちのいるところ 【WHERE THE WILD THINGS ARE】 (2009年/アメリカ/101分)
- 監督:スパイク・ジョーンズ 出演:マックス・レコーズ
スパイク・ジョーンズによる人気絵本の映画化。
カメラ揺れながらアクション追っかけるシーンとか躍動感がすごくいいな。
でもなんかこう、少年マックスの気持ちはかつての男の子の自分にもすごく分かるはずなんだけど、どうにも感情が入っていかない。というか、入らせてもらえない。
マックスがたどり着いた島のかいじゅうたちも、キャロルを除けばみんな大人だった。マックスやキャロルには分からない大人の言葉も使う。原作よりもずっと居場所が無くて・・・。
そういやマックス少年は芸名もマックスなのね。
- 母なる証明 【MOTHER】 (2009年/韓国/129分)
- 監督:ポン・ジュノ 出演:キム・ヘジャ、ウォンビン
人気の韓国映画監督ポン・ジュノの作品。
原題がMotherなとおり、~なる証明、って邦題は蛇足な感じ。まさに母。
話の展開は、オープニングでちょっと面食らわせて、続く裁断機ホラーシーンで観客の心理を握ってしまう狡猾さ。
こうなったらもう生かすも殺すも監督次第ですよ!
あざといところで言えば、息子を連行するシーンでパトカーがクラッシュするけど、あれ全然必然性が無いしあのシーンはアクション入れたいから入れただけだろ!って。10分に1回はアクション入れて観客の心をまな板に乗せ続けるみたいな感じなんかなと。
知的障害設定で後出しジャンケンしまくれる息子記憶操作ネタとか、ほんと監督のいいようにやられっぱなしだけどまあ面白かったです。
- カティンの森 【KATYN】 (2007年/ポーランド/122分)
- 監督:アンジェイ・ワイダ 出演:マヤ・オスタシェフスカ
カティンの森はかなり衝撃だった。
WW2のポーランドが舞台で、ポーランドと言えば速攻でドイツに占領された国というイメージだったけど、開戦当初のドイツはソ連と条約結んでいたそうで、ポーランドとしては西からはドイツ、東からはソ連という二国に攻められるというひどい状態になって敗北した。そうして捕虜になった兵隊たちはソ連とドイツの元へ運ばれていく。
「兵器は失っても作り直せるが、人材を作り直すのには時間がかかる。」
そんなセリフが劇中出てきたけど、ソ連側に捕らわれたポーランド将校たちは、捕虜生活を経て40年にカティン近くの森で大量に処刑されてしまう。
人材不足の戦後ポーランドでは、かつての女給の亭主が市長になったりする皮肉的な光景も。
映画はそうした帰ってこない将校の奥さんや妹、子供といった遺族の視点でカティン事件を描いていく。
アンジェイ・ワイダ監督自身も事件で父を亡くした人なんだそうだ。
ただ、映画としてはちょっと群像っぷりが分かりづらい。あとで聞いた話だけど、原作本があってそっちはすごくいいらしい。
この事件は、のちに独ソ戦に発展してカティン地域をドイツが獲得したことから遺体が発見され、いったんは40年にソ連が行ったことだと発表されるけど、その後のソ連反攻で領土回復すると、逆に43年にドイツがやったことにされてしまう。そのままソ連が戦勝国になったため、ペレストロイカを迎えるまでは事件の真実は葬られたままになり、ソ連体制下のポーランドの人々はそうした言い分を受け入れて生きなければならなかった。墓碑に40年没と刻むだけでも教会では受け入れてもらえないし、憲兵に破壊され、不穏分子として逮捕されてしまう。
そのように、いろいろ遺族の立場で描かれていくわけだけど、事件は間接的に語られるばかりでどうにもぼんやりとしていてなかなか実態が見えてこない。
だけどラスト30分、亡くなった将校の手記が妻の元へ届き、そこから直接的な事件の描写シーンが一気に紐解かれていく・・・。
このシーンは圧巻で、人によっては最後まで見てられないんじゃないかと思うくらいきつい。
森へと輸送されたポーランド将校たちを一人一人、順番に、手際よく、流れ作業で、後頭部に一発ずつ銃撃を加えて死体にして処理していく。
この描写が高級将校から順に何人も何人も絶え間なく容赦なく続く。
そこでは救いや奇跡は誰にも訪れやしない。
- ひなぎく 【SEDMIKRASKY】 (1966年/チェコスロヴァキア/75分)
- 監督:ヴェラ・ヒティロヴァ 出演:イヴァナ・カルバノヴァ、イトカ・チェルホヴァ
チェコ!女子映画!おしゃれ!
- 不思議惑星キン・ザ・ザ 【KIN-DZA-DZA】 (1986年/ソ連/134分)
- 監督:ゲオルギー・ダネリア 出演:スタニスラフ・リュブシン、エフゲニー・レオーノフ
キン・ザ・ザ!
クー!
松本人志の映画って観たこと無いけど、もしかしたらどっかの国では大ウケ、なんてことになってるのかもなあと想像してしまう。まじめな顔したロシア人がクー!ってやるだけで笑えちゃうんだから。
最後がじんわりあったかいのがステキ。
- しあわせの隠れ場所 【THE BLIND SIDE】 (2009年/アメリカ/128分)
- 監督:ジョン・リー・ハンコック 出演:サンドラ・ブロック
なんともぼんやりした邦題だけど、原題はスラっとTHE BLIND SIDE。
アメフトでの縁の下での力持ち的なポジションの重要性とかけている本作。
お話的には、金持ち白人が才能ある貧しい黒人拾って大活躍してwin-winという、フィクションだったらまったく価値が無いような話だけど、それだけに価値があるとすればやはり実話ということなんだろう。
しかし、20歳そこそこで自身の人生が書籍化・映画化されたマイケル・オアーっていったいどんな心境だろう。
- インビクタス/負けざる者たち 【INVICTUS】 (2009年/アメリカ/134分)
- 監督:クリント・イーストウッド 出演:モーガン・フリーマン、マット・デイモン
一方こちらは自身を映画化するならモーガン・フリーマンで、と言っていたというマンデラ大統領の話。
そして止まることを知らないイーストウッド監督。
アパルトヘイト撤廃後、大統領になったマンデラは自身を30年近く閉じ込めた白人さえも許し、禍根を残さず国民を一つにするためにラグビーのワールドカップで優勝を目指すという話。しあわせの隠れ場所とはスケールが違いすぎてすごい。このへんマンデラの背景をあまり知らなかったから、知っていればもっと入り込めただろうなあと。
当時日本のCMでやってたガンバッテ、ガンバッテ、シーゴト!って本作にも出てくる世界最強のラグビーチーム、ニュージーランド代表・オールブラックスによる踊りだったのかといまさら理解。
当大会の日本チームは100点差以上で負けてマンデラに驚かれるシーンも。
アメフト、ラグビーものと見て、そういやスクールウォーズ面白かったなーと動画を探す。
この不良の登場シーン、ドアの音、びっくりする先生、ノリノリなイントロのHERO、ふてぶてしい山下真司。
やばいくらいにキマりまくっててすごい。熱血モノってもう現代では無理かなあ。
- リミッツ・オブ・コントロール 【THE LIMITS OF CONTRO】 (2009年/アメリカ/115分)
- 監督:ジム・ジャームッシュ 出演:イザック・ド・バンコレ
これはなんとも遊び心のある映画。
無口でハードボイルドな殺し屋が、伝令屋から伝令屋へとひたすら進んでいく。映るのは男の顔面アップばかり。抽象的なパターン繰り返しとヴァリエーション。その構図に退屈と感じる人は多いと思うけど、自分はすごく惹きこまれた。繰り返しでありながら、一本のロードムービーとして進行するのもモチベーションになる。
「想像力を使え」
好きなシーンを好きに考えて良い。そんなゲーム的な遊びなんじゃないかなと楽しめた。
中盤フラメンコのシーンがかっこいい。
- Dr.パルナサスの鏡 【THE IMAGINARIUM OF DOCTOR PARNASSUS】 (2009年/イギリス、カナダ/124分)
- 監督:テリー・ギリアム 出演:ヒース・レジャー、ジョニー・デップ、ジュード・ロウ、コリン・ファレル
ヒース・レジャーの遺作ということで、代理に豪華俳優3人起用。
鏡の中の世界だから顔だって変わっちゃいますという設定。
テリー・ギリアム監督。
んーあんまピンと来なかったな・・。
- トリコロール/青の愛 【TROIS COULEURS: BLEU】 (1993年/フランス、ポーランド、スイス/99分)
- 監督:クシシュトフ・キエシロフスキー 出演:ジュリエット・ビノシュ、ブノワ・レジャン
- トリコロール/白の愛 【TROIS COULEURS: BLANC】 (1994年/フランス、ポーランド/92分)
- 監督:クシシュトフ・キエシロフスキー 出演:ズビグニエフ・ザマホフスキー、ジュリー・デルピー
- トリコロール/赤の愛 【TROIS COULEURS: ROUGE】 (1994年/フランス、ポーランド/96分)
- 監督:クシシュトフ・キエシロフスキー 出演:イレーヌ・ジャコブ、ジャン=ルイ・トランティニャン
- ふたりのベロニカ 【LA DOUBLE VIE DE VERONIQUE】 (1991年/フランス、ポーランド/97分)
- 監督:クシシュトフ・キエシロフスキー 出演:イレーヌ・ジャコブ
カティンの森でポーランドが気になったので、ポーランド監督のキエシロフスキー4本。
ドキュメンタリー畑な監督は好きだなあ。
トリコロール三部作はテーマも色彩も明確で分かりやすくて良かった。
自由・平等・博愛。続けて観ると、自分、あなた、他者というように広がっていく感じ。
イレーヌ・ジャコブがあったかい。
ふたりのベロニカはそれに比べるといまひとつピンと来なかったな・・。何回か観れば分かりそう。
これより前に短編10部作というのもあるので、それも是非観たい。
WW2海戦ゲームやってたので、ちょっと観ておこうと。
今みたいにノイズの無い綺麗な映像の中だと特撮って浮いちゃうけど、この時代のフィルムだとかなりいい味出てる。役者も本気感が強い。
- ハワイ・ミッドウェイ大海空戦 太平洋の嵐 (1960年/日本/118分)
- 監督:松林宗恵 出演:夏木陽介
太平洋の嵐のほうは、オアフ島奇襲からミッドウェーでの敗戦まで。
飛行機乗りが一時休暇で田舎に帰ったときの、百姓が戦争してるんだなあって情景がちょっと新鮮だった。
最後に曳航不能で自沈する飛龍と運命を共にした山口少将と加来艦長が「わしらはなにかもっと大きな間違いをしていたんじゃなかろうか」とぼんやりした台詞を吐いて終わるけど、そうした戦術的敗北を描いた本作を補うかのように、山本五十六のほうでは開戦前の戦略的視点から物語るという構成になっている。
- 連合艦隊司令長官 山本五十六 (1968年/日本/128分)
- 監督:丸山誠治 出演:三船敏郎
こちらは三船敏郎演じる山本五十六の人物像に焦点を当てて、出来た人物の視点で太平洋戦線を振り返るもの。戦闘シーンの多くは太平洋の嵐の特撮を使いまわしているので、拡張版といった感じ。
もとより生産力に雲泥の差のある中で至った開戦。ハワイもミッドウェーも博打せざるを得なかったんだなあと。
- ゴールデンスランバー (2009年/日本/139分)
- 監督:中村義洋 出演:堺雅人、竹内結子
読んだこと無いんだけど、映画化用に小説書いてるのかというくらい映画化されている伊坂幸太郎原作作品。
なんか観てるとすごく小説っぽい印象。キャラクターを消費して話が進む。
主人公は「オズワルドにされた男」であって、それ以上でもなくそれ以下でもないし、名前とかも要らないし、堺雅人の個性も無くていい。
小説と映像の違いっていうのは、役割をもたないものを出せるかどうかということなんかなーと。
本作はそのへんすごく、小説っぽく役割ベースで見せてるなあっていう印象が強かった。演劇的というか。
- 食堂かたつむり (2010年/日本/119分)
- 監督:富永まい 出演:柴咲コウ、余貴美子
ギャーー
森ガーーーーーーーーーール!!!!
ヘンテコCGっぷりに中島哲也監督かと思いながら観てたらどうやら違った。
冒頭からして、なんかこれは映画館じゃなくてWebの映像だよなあって感触がひしひしと。ブラウザの中で見たい映像。
で、CGとかwebとか森ガールとか食堂とかまあいいんだけど、
ドラマパートが、え、要るのって感じだし、いきなりトーンダウンして間延びするし。
あとそんな森ガール世界にせっかく満島ひかりが波瀾を投げかけたのに、無視して最後までノーフォロー! 話になってない。
というわけで、どんな映画にもいいところはあるというか、いろいろ観ててもあんま悪い映画ってそうそう無いよなってこのごろ思ってたけど、観終えたときはこれはもうぶっちぎりで○×△※■〒だ!!!って憤りを感じざるを得なかった。
・・・だけど、そのぶっちぎりのさらに上を行くのが、
後に観るサヨナライツカだった。
- かもめ食堂 (2005年/日本/102分)
- 監督:荻上直子 出演:小林聡美、片桐はいり、もたいまさこ
かもめ食堂といえば、実は自分にとって因縁の映画だったりして。
これDVDで観ようとしたらどうしても途中で観てられなくて。ネットとか見ちゃうし。
じゃあいっそのこと全部映画館で観るようにしようって思うようになったきっかけだった。
で、やっと本作観たわけだけど。うーん、だめだ。これ映画館でも苦手だな・・・。
フィンランドというのもわりとどうでもいいし。プールのほうがずっと好きだなあ。
- キッズ・リターン (1996年/日本/108分)
- 監督:北野武 出演:金子賢、安藤政信
- ソナチネ (1993年/日本/93分)
- 監督:北野武 出演:ビートたけし
- 3-4×10月 (1990年/日本/96分)
- 監督:北野武 出演:小野昌彦
- その男、凶暴につき (1989年/日本/103分)
- 監督:北野武 出演:ビートたけし
アウトレイジ公開記念ということで北野映画4本。
初期作品では使われてないけど、やっぱ久石譲はずるい!
菊次郎の夏観たかったな。
アレクセイ・ゲルマンとミハイル・ロンム、ソ連の映画監督作品。
- 道中の点検 【TROVERNA NA DOROGAKH】 (1971年/ソ連/97分)
- 監督:アレクセイ・ゲルマン 出演:ロラン・ブイコフ
道中の点検は、WW2のドイツ侵攻下におけるソ連パルチザンの話。
いったんはドイツ軍捕虜になった元ソ連兵の男が脱け出してパルチザンに投降してくるが、一度祖国を裏切った者を信用できるのかどうか、というのが焦点。
人情派である元巡査の大尉は男に理解を示すが、将官は信用できる理由が無いと対立する。
男はひたすら無口でただ黙って行動で示すほかなく、これがまあ渋い。それだけに唯一感情を見せたシーンがぐっとくる。
アクションシーンも冒頭・中盤・ラストときっちりあって、MG34を乱射してくれるし、去り行く汽車のカットは素晴らしい。この無常観。これぞ戦争映画。
戦争前は巡査だったとか、タクシードライバーをしていたとか、こういう設定が出てくる戦争映画は好きだなあ。
- 我が友イワン・ラプシン 【MOI DRUG IVAN LAPSHIN】 (1984年/ソ連/98分)
- 監督:アレクセイ・ゲルマン 出演:アンドレイ・ボルトフ
解説を読んでなかったので、最後までいろいろと設定が把握しきれてなかった。
やがて来るスターリンによる粛清が始まる直前の時期を描いたものらしく、そのへんが理解不足だったなあ・・・。
- 一年の九日 【NINE DAYS OF ONE YEAR】 (1961年/ソ連/108分)
- 監督:ミハイル・ロンム 出演:アレクセイ・バターロフ
ちょっと前衛的な見せ方の、原子力研究の科学者たちのドラマ。
日本でも東海村JCOで被爆事故が起きたことは記憶に新しく、染色体を破壊された被爆者がどういう症状になるのかというのも知っているけど、どうにも目に見えないからそのへんの実感がなあ。
- ありふれたファシズム/野獣たちのバラード 【OBYKNOVENNYJ FASHIZM】 (1965年/ソ連/129分)
- 監督:ミハイル・ロンム
ナチス・ドイツがいかにして生まれ、そして若者たちが野獣へと成っていったか。当時の映像をテンポ良く編集して皮肉たっぷりのナレーションで解説。
優良人種を頭骨で選別したり、非優良人種の者にはゲルマンの男たちが種付けして繁栄させましょうとか、ヒトラーの所作を映像で追っていくとか、そのへんもはやコミカルだけれど、そうした行為を本気で実行した結果はというとやはり凄まじい。まあカティンの森事件とかみたいに戦勝国ソ連による言い分であるというのも大きいんだろうけど。
日本の天皇制もファシズムなんかなと思って調べたら、下からの運動なのか上からなのかという違いで区別化されてるらしい。
- 雨月物語 (1953年/日本/97分)
- 監督:溝口健二 出演:京マチ子、水戸光子、田中絹代
- 西鶴一代女 (1952年/日本/137分)
- 監督:溝口健二 出演:田中絹代
ポスターはカラーだけど、黒白の作品。戦後溝口の代表作。
古い作品だから難しいかなと思ったけど、雨月物語はとても観やすかった。
圧倒的な美しさ。日本の映画っていいなあ、と。
西鶴のほうは、うーんちょっとあんま分かんなかったな・・・。
- (500)日のサマー 【(500) DAYS OF SUMMER】 (2009年/アメリカ/96分)
- 監督:マーク・ウェブ 出演:ジョセフ・ゴードン=レヴィット、ゾーイ・デシャネル
アメリカでも草食系なのか、草食の相手はまさにエキセントリックど真ん中なゾーイ・デシャネル。
私もスミス好き、なんて天然装いしたたかに言ってのける。
なんだけど、あれ、なんか今作はいまいちなような・・・。どうも老けて見えるな・・。もう30歳なのかー。
役どころ的にも、脇に居ると妙に目立つというタイプだけに、まっとうなヒロインとなるとどうもパッとしない雰囲気。
時系列をぽんぽん取り出したりして、演出は遊び心あったりいろいろ凝ってて目を引くんだけど、それだけに分かりづらさも多いなあ。
- パイレーツ・ロック 【THE BOAT THAT ROCKED】 (2009年/イギリス/ドイツ/135分)
- 監督:リチャード・カーティス 出演:フィリップ・シーモア・ホフマン
ロックがラジオ放送で制限されていた時代のイギリスで、個性派DJたちが海賊船で海賊放送!
というプロットだけでかなり面白そうな本作。
最初からけっこう飛ばし気味で、DJの紹介エピソードとか一人一人じっくりやったりしないし、新キャラ投入も出し惜しみしない。そんなわけで開幕45分くらいで、ストーリー的にはやること無くなってしまった。
予告編の印象では、海賊ラジオvs反ロック政府エリートという感じだったけど、そんなところさえもどうでもよかった。
音楽とファッションとブリティッシュジョーク。
当時に思い入れがあれば何倍も楽しめそう。
最後の展開は見覚えある光景だなと思ったら、ダンケルクのダイナモ作戦かな。イギリスだし。
- 女囚701号 さそり (1972年/日本/87分)
- 監督:伊藤俊也 出演:梶芽衣子
- 女囚さそり 第41雑居房 (1972年/日本/93分)
- 監督:伊藤俊也 出演:梶芽衣子
- 女囚さそり けもの部屋 (1973年/日本/87分)
- 監督:伊藤俊也 出演:梶芽衣子
- 女囚さそり 701号怨み節 (1973年/日本/89分)
- 監督:長谷部安春 出演:梶芽衣子
愛のむきだしでさそりオマージュがあったので、ちゃんと観たことないし観ておくかと。
梶芽衣子主演の初代さそり全4本を一気観。
いやー面白かった。
全編刑務所モノなんかなって思ってたけど、前半だけだった。
後半は、さーそーりーと呼ばれて現るダークヒーロー化してきてるような印象。特に4作目はさそりの恨みの動機とかコンセプトがズレてるなーと思ったら監督が違ってた。
通して観ると、だんだんノリがエスカレートしてきて3作目のアバンタイトルですっかり最高潮に!
あまりにエキサイティング・ヴァイオレンスな衝撃展開に、会場どっと笑いが。これはやばい。
ただ、歯を食いしばってダッシュしてるときの梶芽衣子はちょっとブサイクに見えちゃうなあ・・・。
やっぱり長い髪の合間から静かに覗かせるあのクールな眼光が素晴らしい。
- スイートリトルライズ (2010年/日本/117分)
- 監督:矢崎仁司 出演:中谷美紀、大森南朋
この2本はかなり期待値低めだったけど、スイートリトルライズは意外に、いやむしろ、ずっと良かった。
色温度低めに撮られた写真集のような映像。
観ててずっと目に心地よくて、うっかり台詞を聞き落としてしまいそうになるくらい。
時計のねじ巻いたりサイフォンでコーヒー入れたり息はーはーしながら窓拭いたりと、開幕から朝の時間をしっかり描いたことで全体のトーンを作り出せた感じ。時間の掛け方が上手い。
夫婦だけど自室に鍵かけてケータイで連絡取り合う設定とか小町で軽く話題になりそうな感じだけど、それだけに妙な納得感というか。
不倫相手の小林十市は、若者役に見えたけど実際は40超えで年上ってのはびっくり。
描かれなかったけど池脇千鶴のほうはこの先ひどい修羅場が待ってる気がしてならない。ちゃんと帰って来られるのか。
あと安藤サクラはちょくちょく出てるなあ。
特に好きだったのは、乗降客の少ない駅に停車したとき、闇夜にぽかんと穴が開いて、埋めるように言葉を発するシーン。情景が上手いなあと思った。
- サヨナライツカ (2009年/韓国/134分)
- 監督:イ・ジェハン 出演:中山美穂、西島秀俊
辻仁成脚本、辻仁成の奥さんの中山美穂主演、2000年代くさいカタカナタイトル!
ということで三拍子そろって嫌な予感しかしなかったけれど。予感はそのまま現実に。
これに比べれば、食堂かたつむりはまだ女子力への理解不足ということで済むと思えるくらい。
途中までは異国でのロマンスでまあいいんだけど、ベンツ車を前にしたら途端妙に詳しい車語りをしだして「大戦中のドイツ女はみんなこいつにメロメロになったもんさ」とか、「私はあなたの夢に惹かれたの」とか中山美穂に言わせちゃったりして、ものすごく男の都合にいい女という扱いが観ていてきつかった。
(大学のとき漫画をテーマに卒業制作した人が居て、人物とか背景とかぜんぜん描けないんだけど車オタなので車だけは妙に凝って描いてるというのを思い出した。それに似てる)
それだけに飽き足らず、とにかく中学生が書いたかのような男の夢シーンがこれでもかと続く。
25年後の家族シーンでいきなり「パパ、また一番取ったよ」「うむ、そうか」「オホホ」なんてやらかしちゃうし、もう何の冗談なんだか。このときの老けメイクもコントでやってるようなレベルでもうちょいなんとかならなかったのかと。
で、スポーツできて、仕事もできて、女も獲得して、でも俺は、俺はこんなに空虚なんだーーッ!!!と叫ぶ。
最後にデッカデカとスタッフ・キャストを差し置いて
「a film by Lee Jae-han」
私イ・ジェハンがこの映画撮りました!撮りましたよーー!と堂々たるオナニー宣言。唖然。
でも、それと同時に韓国映画だって分かってやっとちょっと理解できた。
人が死んで号泣すればいいってだけのドラマのフォーマット。
そういう前提で観ればいいんだろうけど。
スイートリトルライズの静かな雰囲気を完全にぶち壊しにされたのが一番残念だったなぁ・・・。
どんなにひどくても最後まで観るようにしてたけど、これはゴミを投げつけて帰りたかった。




























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